こころ食堂のおもいで御飯〜仲直りの変わり親子丼〜

書籍

表紙の絵柄と裏に書かれている説明文が気に入り、読むことにした一冊です。
また、私の名前の参考にさせていただいた本です。

簡単に説明すると…、
いろいろと不幸が重なり、食欲不振になった主人公持田結が、こころ食堂を訪れ、そこでの食事や人々と触れ合うことで、いろいろなことに気づき、成長するというお話です。

以下、私がこの本で気になった部分を抜粋しています。
ネタバレを含みますので、もしネタバレが苦手な方は、ここでお帰りください。

食欲不振になっていた持田結がこころ食堂を訪れ、そこの料理人である味沢一心に出会います。
一心が結の思い出の食事である「味噌おにぎり」の味を再現したことで、結の心が変化し、このように考えます。

お腹いっぱいおいしいものが食べられる幸せ。おいしいものをおいしいと感じられる幸せ。当たり前だと思っていたことが、とてもかけがえのない幸福なのだとわかった。今日ここへ来なければ、実感できないまま生きていったかもしれない。

こころ食堂のおもいで御飯〜仲直りの変わり親子丼〜 一品目出会いの味噌おにぎり 持田結

当たり前だと思っていたことを幸せだと感じられるようになり、この日から結は変わっていきます。

しかし、その後、結のことを味音痴だと振った元彼が、こころ食堂に来るようになります。
元彼からやり直そうと言われましたが、振られた時のことを思い出し、結は苦しみます。
そのときに一心が結を庇い、元彼を退けてくれます。

「彼女が大変なときに支えてやらなかったのに、自分が弱ったときだけ甘えさせてほしいなんて、そんな勝手な理屈が通ると思っているのか!」

ー省略

だれにもわかってもらえなくてもいいとあきらめていた。過去の苦しみも、今の努力も。理解してもらえなくても、生きていけると思っていたから。だけど、自分をちゃんと見ていてくれる人がいると知った瞬間、とても心が軽くなった。

こころ食堂のおもいで御飯〜仲直りの変わり親子丼〜 四品目明太パスタは恋の味 味沢一心、持田結

人は、受け入れてくれる人がいることが大事ですね。

傷ついた心が、ごはんで救われる。一心さんも同じ経験をしてきたから、こんなにも優しく胸を打つ料理が作れるんだ。ふだんは心の奥に隠している繊細さがあるからきっと、どんなお客さまでも自分のことのように放っておけないんだ。

こころ食堂のおもいで御飯〜仲直りの変わり親子丼〜 五品目仲直りの変わり親子丼

苦しい経験をしたことのある人は、人に優しくできます。
自分のようになって欲しくないと思うのは、苦しさを知っているから。
相手に優しく接することのできる世界になってほしいなと思っています。

私が、カフェや食堂などに憧れるのは、食を通じて、人を元気にできる場だと思っているからです。
お腹が空いていたら、マイナスのことしか考えられません。
食べることで心が温かくなるものと出逢い、一人にしない空間というものに憧れています。
今すぐには実現しなくても、どんな形でもいいので、実現させていきたいです。

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